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オランダ・ハーグで2024年11月15日、記者会見で話すオランダのスホーフ首相=AP
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 オランダの首都アムステルダムで今月7日、イスラエルとオランダのサッカーチームの試合後に発生した暴行事件をめぐり波紋が広がっている。事件に対する当初の見方に変化が起きている一方、移民や難民に厳しい姿勢を示すオランダの政権からは批判の矛先を移民らに向ける声が飛び出し、副大臣が辞任する事態に発展した。

 事件は7日夜、オランダのアヤックスと、イスラエルのマッカビ・テルアビブの試合後に起きた。地元警察によると、60人以上が逮捕された。

 ただ、オランダのスホーフ首相が「恐ろしい反ユダヤ主義的な襲撃」と非難するなど、当初はマッカビのサポーターらが一方的に暴行を受けたと報じられた事件は、見方が変わってきている。

一方的な暴行? 変わる事件の見方

 アムステルダム市は11日、警察の捜査やSNSに投稿された動画などをもとに、試合前日からマッカビのサポーターが街に掲げられたパレスチナ旗を破って燃やしたり、反アラブ的な言葉を繰り返したりするなどしていたとの報告書を公表した。事件前から、パレスチナを支持する人たちとの間で緊張が高まっていたといい、逮捕者のうち10人はイスラエルに住んでいたことも明らかにしている。

 今回の事件を受けて欧州サッ…

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